美味しいしあわせ

くつろぎのひと時のお料理やお菓子とお酒 季節の花と緑

大阪市役所本庁舎


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両岸を川に挟まれた中洲である中之島にある大阪市役所本庁舎

江戸時代の豪商 200兆円の資産を持っていた淀屋が架けた米を運ぶための橋

淀屋橋のたもとにそれはありますf:id:habbule-no-neko:20240124142825j:image

前には大阪が誇る道路 御堂筋線が通り

3.7キロにわたる南行き一方通行には6車線を

ひっきりなしに車が通り過ぎていきます

お向かいには日本銀行大阪支店f:id:habbule-no-neko:20240124142939j:image

裏には重要文化財

中之島図書館 中央公会堂を控え

川沿いに整備されている遊歩道を

四季折々の花や草木が彩り

川には江戸時代から始まったなにわの名物

牡蠣船が 

今ではただ一軒 その灯をともしています

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日本でも類をみない美しい景観と情緒

そして歴史と現代の人々の営みの交差する

素晴らしい場所に それは建っています
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巨大な四角の建物は

東西南北に広く入り口が設けられ

すべての人々に開かれた印象

正方形もしくは長方形をモチーフにデザインされており

花崗岩の外壁 銅と亜鉛の合金による長方形の窓が規則正しく並びます

実はこの建物は4代目
初代は木造で西区に建てられ

2代目は木造で北区に

3代目になり大大阪時代を迎え

急激に増えた人口や活気ある産業に対応するべく建物は大きくなり地上10階地下1階の鉄筋コンクリート造りが建てられました

大大阪時代についてはブログ内「北浜☆レトロ」を参照して下さいませ

3代目市庁舎について著作権などあるので載せられる写真がなく恐縮ですがよければ大阪市庁舎のウィキペディアをご覧になってみて下さい

大変豪華で品のある素晴らしい建築です

このタイミングで市庁舎を

以前は公園であった中之島のこの場所に移転

現在の4代目大阪市庁舎は

この建物をオマージュして設計されています

3代目大阪市庁舎の原案は公募によるもので選考の結果台湾総督府技手の小川陽吉氏が入賞

その案を元に関西の建築界の重鎮片岡安らが実施設計し建てられました

たまたま今も残る台湾総督府の建物をネットで見たのですが心なしか似ているように思うのは気のせいでしょうか

よければこちらもウィキってみて下さい

ネオ・ルネッサンス様式の3代目市庁舎は

その後 行政の業務拡大 処理技術の進化に対応するため建て替えが決定します

4代目市庁舎はコンペの末 

旧庁舎のイメージの継承 周辺の歴史ある建造物との調和をもとにした設計案を提出した日建に決まりました

現在の大阪市役所本庁舎

御堂筋に面した正面玄関を入ってすぐは

市民に開放されたイベントスペースになっています

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入って右側には憩いのスペースがあり

誰でもソファで休憩などできますf:id:habbule-no-neko:20240124142056j:image

ここには旧市庁舎を偲ぶステンドガラスなど様々展示もあります

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スペース入り口には手の込んだ装飾

水の都 澪標(みおつくし)が市章にもなっている大阪市ならではの水面をモチーフにしてると思われますがいかがでしょうか
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正面玄関からは真っ直ぐに反対側の東門に廊下が伸び 途中十字に北門南門があります
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少々レトロなエレベーターは現役です

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こちらは東門エントランス

天井には外観と繋がりのある四角形をモチーフに装飾が美しく施されライトアップされています
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正面玄関の隅によくテレビで見る市長会見のバックのボードが展示されていました

実際の会見は上の階で行われます

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地下1階には郵便局 銀行 コンビニなど
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地下2階には食堂と私も大好きな英國屋の喫茶があります

ただしどちらも開店時間が大変短いので注意が必要です
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こちらは天井の照明が空の雲を思わせるデザインになっていて地階の暗さを和らげてくれます

中は蛍光灯

地下鉄心斎橋駅などに見られる大阪お得意の蛍光灯を使ったデザイン照明ですね
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2階以上に各部署があり最上階に市会の議場があります
ここでトリビア
普通は「市議会」ですが横浜 名古屋 京都 大阪 神戸については地方自治法の適用以前から議会を開いており当時「市会」と言っていたので現在でもその名称が使われています

議員のことは「市会議員」と言います

ちなみに上階には道路・下水道閲覧コーナーがありますがそこでマンホールカードは配っていません 残念!

市長室や議員室のある階には守衛さんや受付の方がおられ厳粛な雰囲気

また 議員図書室なるものがあり係の方にお聞きすると市民も利用することが出来るとのことでした

ただし貸出は一般には行われていません

コピーに関しても大阪市著作権のあるものしか出来ません

図書室の棚には議会議事録や六法全書 大阪の歴代地図 ジェンダーや経済 文化 多岐にわたるジャンルの本があり 

すべて議員の方の資料となるためにリクエストのあったものを揃えているそうです

中には陳情書などもあり読むと楽しい

そんなこと陳情する?みたいなこともあり(主観です 笑)いつまでも居座りそうですが 本来は議員さんのための図書室

市民として権利はありますが

早々に退散することに致しました

ちなみに 本会議はどなたでも傍聴できます

定員がありますが開始30分前からの受付

議場内部は3代目の市庁舎をオマージュした素晴らしい建築のようですので 体験するのも面白そうです

近隣の建築物も見て回って

最後に見学した大阪市役所本庁舎

すっかり日が暮れてしまいました

正面玄関にはミャクミャク様が

涅槃仏が如く横たわっておられます

「やぁ日銀くん 景気はどうだい?」

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「僕はイマイチだよ」