今回は久しぶりの創作ハードボイルド
ジャックとシルヴィアのシリーズでお届けします
前作の「ロスト ヴィーナス」「ギムレットの女」と共にお楽しみ下さいませ
主婦のお戯れ3時のドラマシリーズですので
興味のない方は「やれやれ付き合ってられないよ」とレシピに進んで頂けると幸いです
それ以外の方は「またやってる」と呆れながらもお付き合い頂けましたら 幸甚の極み♫
前回 突然Ｊのもとを去ったシルヴィアの
その後のお話です
「欲しいのは
パウンドケーキのような愛」
ようやく
みぞれのような雪混じりの 雨が降り出した
見知らぬ街に住みついてから
初めての 新しい季節を迎える
暖炉では雪が降るのを見越したかのように
パチパチと真新しい薪がはぜて遊んでいる
あの日
あの人にとっては突然の別れだったのかもしれないけれど
ずいぶんと前から いえ
私には 出逢ったときから
既に分かっていたのかもしれない別れだった
「ジャック。。」
あの雨の日
あのバーで出逢ったときに
同じ寂しさを感じてあの人を求めた
彼にとっても私は同じ匂いのする女だったのだと思う
愛を求めるのに
本当に愛されることが怖い
そんな二人が恋に堕ちて
本当の愛に変わる頃 本能的に逃げたくなる
そんな厄介な男であることは
同じ厄介な女の私には初めから解っていた
あの人の部屋から見える公園に
似た景色の部屋を借りて3ヶ月
まともな仕事について
まともに料理をする
リハビリのような生活にも慣れ
今ではケーキも焼けるようになった
好みの色に塗り替えたキッチンからは
パウンドケーキの焼ける匂いがしてきた
「あと5分。。」
パウンドケーキの分量はすべてワンパウンド
粉も砂糖もバターも同じ分量で作るから
パウンドケーキと呼ばれる
「愛もいつも同じ分量なら満たされるのに」
そんなことを想いながらウィスキーを選ぶ
ケーキを お酒と一緒に食べる癖は治らない
あの人なら
ケーキは食べずにウィスキーだけ飲むに違いない
彼のシャツだけ着た私を眺めながら。。
そんな甘い記憶に胸が痛む
リハビリはまだまだ 私には必要ね
お気に入りのウィスキーと
美しい模様のバカラのショットグラスを持ち
甘い香りのするキッチンへと向かった
☆レシピ☆
「キャラメルパウンドケーキ」
（材料）パウンド型19cm×9cm
バター 100g
グラニュー糖 100g
薄力粉 100g
卵 2個
以上がパウンドケーキの材料ですが
キャラメルクリームをいれるなら50〜100gを用意して下さい
作り方はブログ内「禁断のバターキャラメルクリーム」にあります
（作り方）
作り方はとても単純
全部混ぜてオーブンで焼くだけ
なので あえて細かいコツみたいなものを書き記します
手慣れた方は分量だけ見て作れる手軽さです
では まずバターから
・バターは室温に戻しておく
と よくお菓子のレシピに書いてあるけれど
私はお菓子って急に作りたくなるもの
冷蔵庫から出して器に入れて軽くレンチンし
半分溶けたような形にして使います
ちなみに
バターは買ってきたら10gに切り分けておくと便利です
※バター1箱200gなので縦に半分 横に10等分にカットして保存容器に入れておく
・パウンド型にバターを少し塗っておく
・オーブンを170度で45分焼くように予熱しておく
・ボウルにバターを入れてハンドミキサーで白っぽくなるまで混ぜる
・そこにグラニュー糖を全量入れ ミキサーの電源を入れずにグルグル混ぜてバターと砂糖を馴染ませてからハンドミキサーの電源を入れて白っぽくなるまで混ぜる
※いきなり電源を入れると砂糖が飛び散る
・そこに卵を1つ割ってミキサーして馴染ませ 2つ目を入れたらさらに空気を含ませるように混ぜ生地がもったりするまでしっかりミキサーする
ここでほぼふっくら焼けるか決まります
生地が白くもったりとフワフワするまでしっかりミキサーします
ハンドミキサーは終了 次はヘラを使います
・薄力粉をふるい入れヘラで切るようにしながらさっくり混ぜ合わせる
混ぜたりないと粉が残るけれど混ぜすぎるとせっかくの空気が潰れてしまうので注意
・最後にキャラメルクリームを50〜100gお好みで入れ2、3回軽く混ぜて型に流し込む
※キャラメルクリームが固くなっていればレンジで軽く温めて使って下さい
ちなみに私は今回50gでしたがもう少し多くても良かったかなと思いました
ただ甘すぎるのが苦手な方には50gで充分
パウンド型に入れた生地は隅々まで生地が入るように上下に何度かヘラを抜き差しして 表面は平らになるようにならして下さい
・予熱しておいたオーブンで45分焼く
そのまま焼いてもいいけれどキレイに仕上げたい時は表面にサラダ油を塗って美しく平らにならし 真ん中にナイフで縦に線をいれると そこから焼けて膨らみます
・焼けたら取り出し冷ます
冷めたら型の4つの側面に小さなナイフを入れて型とケーキに隙間を作り型から取り出す
陶器のブレッドボードに置いて冷ましました
奈良で買い求めた 鳥の絵付けのもの
カワイ過ぎてこの上でパンは切りづらい♫
