急遽都合がつかなくなった明日の主人の散髪。
キャンセルの電話を入れるも、運悪く定休日で。。
「明日朝イチで電話するから「散髪」ってメモしておいて。」
と言われメモ用紙を探したけれど、手近には娘の部屋の作文用紙しかなく。
昔を懐かしんで「散髪」とタイトル風に書いたところ、なんとなく続きが書きたくなりました。(笑)
これなら絶対キャンセルの電話をするの、忘れない?よね♫
「散髪」
「アイツが悪いんだ!!」
タケルはそう叫ぶと、やおら海に向かって走り出した。
夏の風が、汗ばんだ体にまとわりつく。
「塩のせいか」
感情は激しく高ぶっていたが、意外と冷静な自分に少し驚いた。
アイツは俺の。。アイツは俺の。。
大切に残しておいた打ち上げ花火を勝手に盗ったのだ。
しかも、密かに想いをよせていたヨウコを誘って海に出かけた。
俺は走り続けるタケルを必死で追いかけた。
「アイツ何発盗ったんだ!」
走りながらタケルは叫んだ。
「3発だ!!」
走りこんだ砂浜には二人の影が、打ち上げた花火に彩られ、華やかに浮かび上がっていた。
靴底に紛れ込んだ砂の粒が、胸の痛みと共にひどく傷んだ。
「メモしといてくれた?」
と聞く主人に、はい。と渡すと、
「ナニコレ?」
と声に出して読んで大爆笑(笑)
もちろん翌朝、一番でキャンセルの電話を入れていました♪
忘れない方法、一つゲットです♫