超簡単に作れるだし巻き玉子をご紹介
なんたって別に仕上がりぐちゃぐちゃでも構わない なんならぐちゃぐちゃの方がふんわり仕上がって美味しい
それが大阪風のだし巻き玉子なんです
関東の玉子焼きは甘いものだけれど
関西の玉子焼きはお出汁の風味が決め手
「だし巻き玉子」
と言われるものが有名ですが 関西の中でも京都風と大阪風で玉子の巻き方が違うことをご存知でしょうか
京都風の焼き方はフライパンの手前から奥に巻いていきますが
大阪風は逆に奥から手前に巻くのです
はぁ。それがどうした
と思うでしょう?(笑)
それが仕上がりに大きな違いをうむのです
京都の食文化は「仕出し文化」
お料理やさんにお料理を頼んで家に運んでもらってお料理をいただくのが京都の食文化「仕出し」です
家庭でも法事やなんかではこの仕出しを利用することがありますが
京都では例えば呉服屋さんなど
新作披露となるとまず仕出しをお客様にお出しして お料理から季節の旬の話などひとしきり話を弾ませます 食べ終わり
ではいよいよ新作見ていただきまひょか皆さんどうぞこちらへとなりお料理で感じた季節そのまま秋の紅葉の新作お着物などと商談になるのです
お寺さんの行事にも お精進の仕出し
茶道の季節の行事にも仕出しが利用されます
仕出しにおける「だし巻き玉子」は
まず見た目が美しいことが不可欠
そして時間が経っても変わらない
「持ちのいい玉子焼き」が求められます
そのため京風のだし巻き玉子は
表面に焦げ目がなく滑らかな口当たり
この滑らかな口当たりを出すのに手前から奥に巻いていく方法は欠かせないのです
手前から巻くことで玉子焼きが自分の重さでしっかり詰まった巻きになります
さらに巻き簾で巻き締めることで均一で滑らかな断面になり たっぷりのお出汁を含みつつも隙間のないふんわり滑らかな仕上がりになり 時間が経っても形が崩れることなく美しさが保たれます
それに対して大阪の巻き方は
奥から手前にふんわり巻くことで玉子がふんわりと重なり隙間にもお出汁を含んだジューシーな仕上がりになります
これは大阪でだし巻き玉子はお店で出すものすぐに焼き立てそのままを食べていただくから見た目にこだわらず柔らかさ美味しさを優先させた形なのです
それぞれに違った美味しさがありますが
京風は美しく仕上げるのにテクニックがいり大阪風ならとにかく巻けばOK
なんならぐちゃぐちゃになってもそのまま器にあけてしまい熱々フカフカのところをそのままえぃっといただきます
簡単に作れてふんわりジュワっとお出汁の溢れるのを楽しむ大阪風 ですが
そこに焦がし醤油の香りと味をまとわせれば作ってる時から美味しい香りで満たされ早く食べたいと食欲がピークになったところをお皿に盛り付け ネギを散らす手ももどかしく食卓に置くやいなやアツアツをパクリ!
誰でも簡単に作れて本当に美味しいので
是非トライしてみて下さいませ
そうそう お先にビールとグラスをキンキンに冷やしておくのを忘れずに
間髪入れずに熱々のお口を冷やして下さいね
☆レシピ☆
「超簡単!焦がし醤油の香り大阪風だし巻き玉子」
(材料)1人分
卵 2個
塩 少々
出汁の素顆粒 小1/4
水 大4
鎌田のだし醤油(薄口醤油) 小1
ネギの小口切り 適量
(作り方)
・おネギを小口切りにしておく
・ボウルに卵 塩 出汁の素を入れ混ぜる
・よく混ざったら水も入れて混ぜる
・ここからが一番のポイント
フライパンに油を少し多めに入れてうっすら煙が出るまで熱する
卵を入れた時ジュウっという位まで温めます
フライパンはテフロンのものがベター
・熱々のフライパンの油が溜まっている所に卵をすべて流し入れ全体に広げる
フライ返しの角で固まり膨れてきた所を潰す
すぐに固まりかけてくるのでフライ返しでブルドーザーのようにゆっくりとフライパンの手前から奥へざっと動かし液状のものは手前に固まったものを奥にやる
2度ほど繰り返したら
フライパンの奥から手前に向かって空気を含ませるようにふんわりと巻いていく
破れたり巻けなくてグジュグジュになっても気にせず巻く
キレイにまとめようとしていつまでも火にかけると玉子に色がついてしまうほど火が入りすぎて味が変わってしまいます
火の通し具合を優先して玉子が優しい黄色のうちに次のお醤油の工程に移って下さい
・玉子焼きを奥に寄せあいたスペースに醤油の半量を入れジュウっと泡立たせる
・そこに玉子焼きをずらして焦がし醤油をまとわせくるっとひっくり返す
・反対側も同じように残りの醤油を入れジュウっと泡立たせ玉子焼きをその上にずらしてお醤油の味と香ばしい香りをまとわせる
本当に焦げないうちにさっとお皿にうつす
・ネギの小口切りをのせてアツアツフカフカのうちに召し上がれ
次に続けて焼くときはフライパンをさっと水で流して醤油の焦げをとってから油をひいて作って下さいね
炊きたてご飯との相性もバッチリなので是非お米の炊きあがりの時間にもこだわって作ってみて下さい
お味噌汁もあれば至福のご飯タイムに。
幸せなご飯って 案外心尽くしに尽きる
そう思います