美味しいしあわせ

旅 特別な体験 季節のお料理やお菓子

東京旅3日目神奈川県三崎港祭囃子と極上のマグロ


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【マグロ】

学名をThunnus(トゥンヌス)

ギリシア語で「突進」を意味します

マグロの最高時速は80キロ以上とも言われ

紡錘形(ぼうすいけい)の体で

日本近海からアメリカ西岸 メキシコあたりまで回遊します

口とエラを開けて泳ぐことで酸素を取り込む構造で、泳ぐのをやめると酸素を体に取り込むことが出来ず窒息します

生を受けてから命尽きるまで泳ぎ続ける人生

では、どうやって眠るのか

「半球睡眠」という方法で脳の右半球左半球片方づつ交互に休ませて眠ります

試験期間中コレが出来れば

一夜漬けで満点も夢ではありません(笑)

ただし一つ欠点が。

マグロの脳は体長1.5mのマグロでビー玉1つほどの大きさ

う~ん キャパちっちゃ!

これじゃ満点はムリかもです(ムリ 絶対)東京旅3日目はそんな脳筋ザカナ「マグロ」をいただきに神奈川県三浦半島の三崎港へと向かいました

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まずは朝食

ホテル近くのコメダでモーニング

名古屋でコメダは食べたことないけれど

旅先の朝食に

全国のコメダは大変お世話になっています

JRから京急に乗り換え いざ海へ!
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京急では「三崎まぐろきっぷ」が販売されるほどマグロ推しです

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でもこの切符だとお店は選べますがメニューがそれぞれ決まっていて

今回は好きなお店で好きなだけ食べる!

と決めていたのでマグロ切符は買わずに三崎口へと向かいました

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三崎口の「口」がマグロになってます

しかも赤身のネタが京急 かわゆい。

駅到着してマグロ感満載ですが実はここから三崎港までバスで15分ほどかかります

けれど、この日は夏休み

道が大変混んでいて30分ほどかかりました

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バス乗り場は駅出てスグです
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到着までしばし三崎港についてご紹介します

三崎漁港の歴史は古く

室町時代の応仁年間(1467〜1469)以降

和歌山あたりの漁師さんたちが季節的に漁に来たり、集団で移住してきたことでこの地に漁村が出来ました

 

江戸時代になり、当時水深が浅く大きな船が入りにくかった江戸のため物資の集散地として栄えます

 

また宮城県から高知県まで各地の漁船を吸収し戦前にはマグロの大根拠地となり昭和13年14年頃いち早く南洋漁業へと進出しました

 

現在三崎漁港はなんと「特定第三種漁港」に指定されています!

ん〜(笑)

ピンとこないけど実はコレすごいんです

日本に漁港は2700以上あるのですがそのうち水産庁が指定する特定第三種漁港はたったの13港だけ。

水産業の振興のため特に重要な漁港とされる場所だけが指定されています

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さぁ、そろそろ港に到着ですが。。。

あれ、なんだか賑やかな気配。もしや、、

やっぱり!どうやらお祭りのようです

嬉しい〜!!

旅先で偶然出会うお祭りって

旅を何倍にも特別なものにしてくれます!
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笛や太鼓の音が鳴り響くなか到着

え〜!お祭り見に行きたい〜!!

と飛んでいきそうな勢いの私をすかさず察知した家族に「先に予約してるからお寿司ね」と宣言されトボトボ追従。
下を向いていると「蓋」見つけました(笑)
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東西南北にサンフランシスコやらチリ等地名が書かれています

今そこに見えている海の水は

世界の港と繋がっているんだなぁと実感。

そんな世界の海を泳ぎ回ったマグロが

この三崎港に運ばれます
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一帯には途切れることなくしめ縄が渡され

町を清めています
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予約していたのは「魚音」さん
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少しだけ表で待っててとのことなので

待つ間に家族全員でメニュー決定f:id:habbule-no-neko:20250805133518j:image

振り返ると隙間から港の祭りがチラリ

太鼓の音が遠くから町をすり抜けてきます

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旅情にうっとりしていると後ろから声が。

どうやらお店に入れるようです

頼んで暫し待つと職人さん達のリズミカルな手捌きで美味しそうなお寿司が並びました
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写真の他にも幾つか頼み、マグロをメインに部位の違いや地魚を楽しむラインナップです

赤身は新鮮な旨味と酸味、弾力が感じられ

中トロはとろける旨味にシャリとの一体感

地魚は旬の美味しさで、家族全員夢中です

 

時折、客の出入りに戸口から流れ込む祭囃子が「あぁ、いま旅の途中なのだ」と私に気づかせてくれて。

大変思い出深い、旅の食事となりました

 

ところで

白身魚赤身魚の違いってご存知ですか

 

白身魚は瞬発力はあるけど基本そんなに泳ぎ回らない魚が多いらしい

それに対して赤身の魚には回遊魚が多く

常に泳ぎ回るため筋肉に酸素を供給するヘモグロビンやミオグロビン等の色素タンパク質が多く赤身になるそうです

 

じゃあオレンジのサーモンはどっち?

答えは白身魚

あのオレンジ色はエサのオキアミに含まれるアスタキサンチンの色なんですって。

魚の身体の色は進化の色でもあるんですね!

 

魚って知ってるようで知らないことたくさん

マグロ=トゥンヌスなんて

学名もその由来も知りませんでした

 

今回は「地魚セット」や「トロ三昧」みたいな名前で注文しましたが、そのうち

「ラテオラブラクス・ジャポニスムから握ってもらおうかな(スズキ)

次 フルビア・ムティカ(トリ貝)から

ヘミセントロトゥスプルケリ(バフン雲丹)

最後トゥンヌスで(マグロ)

脂乗ってるとこよろしく。」

なんて言えるくらい

魚に詳しくなれたら素敵だなと思います

(追い出される 絶対(笑))f:id:habbule-no-neko:20250825145713j:image

ご馳走さま〜!

美味しかったですとお礼を言って店を出るとさぁこれで心おきなくお祭り見物が出来ます

家族も諦め顔で、走り出す私の背中に

「バス停集合で。ラインして〜!」

と声をかけ、各自自由行動となりました

娘は私についてきましたが

息子は一人でウロウロ。

主人は

「ここでお土産に干物とか見ようね!」

と言っていたことを

すっかり忘れている私のかわりに市場を覗きに行ってくれました

本当に申し訳ない。。。

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お祭りの詳細がわからないまま見物

けれどお神輿の本格的な装飾や参加している人々の勢いから古くからの祭りであろうことが伝わります

後で知りましたが江戸時代から続いているお祭りだそうで

かつては船渡御だったのが陸渡御に変わったお祭りだそうな。

面白いのは店先にたくさんの若者が集まり

掛け声とともに突進!

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何やら威嚇してまわりますf:id:habbule-no-neko:20250825150648j:image

こっちでも。

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そのうち年配の方が「ピピー」と笛を鳴らし「そのへんにしといたったらどうや」

(by吉本興業 辻本茂雄)的な空気が流れ、店先から獅子が引っ込みます

獅子が家の中の邪気を追い払うことのよう。f:id:habbule-no-neko:20250825145853j:image

そのうち、獅子は一通り仕事を終えたようで荒ぶる男たちを従えて鎮座しました
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ここでお昼休憩のようです

さぁ、順番が逆になりましたが

お祭りの主祭神にお詣りに行かなくては。。f:id:habbule-no-neko:20250825152208j:image

横丁をずいと奥へ。「海南神社
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日本の神話「海幸彦山幸彦」のお話の絵

物語詳細はブログ内の「マグロを買いに 和歌山へ」をご覧下さいませ

他にも様々な神話の絵がかけられていました
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参道を抜けると左手に大きな絵がありました

神社ホームぺージによると

磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)を描いた大絵馬は縦4メートル、横5メートル。旧一万円札の聖徳太子肖像画などで知られる馬堀法眼喜孝画伯の作」

とのこと。

イワカムツカリのミコト

初めて耳にしましたが、料理の神様らしく

もっとちゃんと拝めば良かったと。

改めて調べると磐鹿六鴈命は

天皇のため料理を作る今の大膳課の料理人の始まりとなった方とのこと

日本統一に貢献したヤマトタケルの父である景行天皇が東国を旅された際、磐鹿六鴈命が天皇の拾われた白蛤を細切りにしてお出ししたところ大層気に入られ、以降

天皇の料理番として子々孫々仕えることとなり、その祖とされる磐鹿六鴈命は料理の神様として祀られているとのこと

 

ちなみにこの絵を描いた馬堀法眼喜孝画伯は

旧札の聖徳太子岩倉具視 伊藤博文を描いた方で神奈川県のご出身とのことでした

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さてさて、ご本殿はこちら

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海南神社のご由緒もホームぺージから。

「藤原貴族の系統である藤原資盈公(ふじわらのすけみつこう)、盈渡姫(みつわたりひめ)の夫婦が三崎の地に流れ着いたことが、当神社の起こりです。資盈公は二年という短い期間に、海賊の平定、教養の普及などに努め、この地の文化の礎を築いたとされます。」

また源頼朝にも愛された神社らしく諸説アリですが、両者いずれか由来とされる

チャッキラコ」という踊りが1月15日の小正月に毎年披露されます

こちらはユネスコ無形文化遺産に認定されており踊りはYouTubeで見ることができます

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大きな水色の桶は水神様へのお供え

手前にマグロの頭部がお供えされています
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この時は気付きませんでしたが

左手に「鮪みくじ」とあります

後で調べるとマグロの張り子を釣り竿で釣り上げて運勢を占うものとのこと

やればよかった~!
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ありがとうございました。

お礼をいってもと来た道を戻ります
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バス停広場はそろそろお祭り再開に慌ただしい気配

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けれど帰りの時間も迫り神輿を担ぎ始める人々を横目に見ながらバスに乗り込みました

車内から高々と掲げるお神輿を眺めつつ。

思い出深い、三崎港の旅となりましたf:id:habbule-no-neko:20250825145935j:imagef:id:habbule-no-neko:20250805134610j:image

さて、電車に乗り換え横浜に到着

帰りの新幹線は新横浜からの乗車にしました
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ベイブリッジのマンホール

ベイブリッジとレインボーブリッジ

おんなじだと思っていた大阪人(苦笑)

封鎖出来る方という解釈は合っているのか
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「ハイカラさん」というモチーフでつくられた「よこはまの詩」を眺めながら下るとf:id:habbule-no-neko:20250805134718j:image

今回東京旅、最期の晩餐

何度も食べたことあるけどお店に行ったことないシリーズ「崎陽軒」で頂きます
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他にもサンマー麺等など、どれも想像以上に美味しくまた来たいお店でした!

上に本店がありここでお土産を買いました
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いよいよ旅もおしまい
帰りは空いてる車内でゆったり

「シンカンセン スゴイ カタイアイス」と崎陽軒の「月餅」を頂きながら大阪へ。

旅の余韻を楽しみました

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後日

旅のマグロの美味しさが忘れられず

主人が三崎マグロを取り寄せてくれました
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こちらも大変美味しく毎週月・木、隣接する母屋の義両親へ届けている母屋ごはんに持っていくと大変喜んでいただけました

高齢の義母の助けになればと届けている

「母屋ごはん」

日々のツイートと共にエックスで毎回写真をあげています 

よければ「エルスカ」で検索していただくとご覧いただけますのでチェックしてみて下さいませ。

【余談】

ふぅ。。やっと書き終わりました

今は大阪関西万博に夢中でこの記事も随分時間がかかってしまいました

上げるのが遅くなり本当に申し訳ありません

でも、ちょっと時間はかかるかもですが

そのうち万博のお写真もたくさん載せた記事を書きたいなと思っています

万博に行った時の写真は、都度少しエックスであげていますので良ければ「エルスカ」で検索して下さると見ることができます(@cooking_elska)

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