これは実家の母が好んで作ってくれたおすましです
食卓に並べたお料理を前に
これは 体にいいのよ♫が口癖の母
何がどんな風にいいのか
科学的なことは 一切教えてくれませんでしたが(笑)
私の「食と健康」についての原風景は やっぱり母の作ってくれたお料理だと思います
お出汁はちゃんと鰹節とお昆布でとってね
と言いながら 母はお昆布も全部体に入るようにとミルサーで細かくしておすましに入れます。
お昆布が口に触るのがいやで私のレシピは全部濾したおすましです
でも
それぞれのお出汁がそれぞれの愛のカタチ
愛の数だけお出汁がある
今ならそう思える お年頃です
☆レシピ☆
「かしわと長芋すり流しのお澄まし」
かしわとは 関西でいう鶏肉のことです
(材料)
鶏モモ肉 長いも 三つ葉
お出汁 (鰹節とお昆布)
(作り方)
・かつを節とお昆布で出汁をとり 塩 醤油でおすましにする
・三つ葉を刻んでおく
・おすましに鶏もも肉を入れ 弱火でやわらかく火を通す
・お椀一杯につき 大きめのスプンひと匙位の量の長芋をすくって おすましに入れて軽く火を通す
・熱々をよそって三つ葉を散らして 出来上がり
鶏から出た滋味深いコクと 長芋のとろみが寒い冬の体に優しいお澄ましです
お椀は 結婚する折に揃えた嫁入り道具の一つ
越前塗りのお椀です
嫁入り道具といえば お雛様
寒さ厳しいこの頃に 春を心待ちに飾ります
色のない広間に ぱっと広がる鮮やかな世界
寒さが 色の輪郭を引き立てる
そんな気がします
寒椿 寒さに極む 色の縁(フチ)
エルスカ